8月9日 ナガサキ
今朝の「しんぶん赤旗」の「潮流」を紹介します。
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長崎市の東山手にある「オランダ坂」。長く延びる石畳の急坂です。幕末の開国で多くの欧米人がこのあたりにも住む
ようになりました。長崎の人たちは当時、この坂をよく通る彼らを「オランダさん」と呼んだそうです。
▼66年前のきょう、各所に異国情緒ただよう長崎の街は一発の原爆によって、一瞬のうちに廃墟となりました。
7万4千人の命が一度に奪われ、その倍以上の人命が苦悶とうめきのなかで失われました。
▼菅首相は6日の広島・平和記念式典で「究極的な核廃絶」を主張、日本共産党の志位委員長は「核兵器廃絶の課題を
永久に棚上げするもので、歴史的逆行だ」と批判しました。
▼唯一の被爆国として、「核」の悲惨さ、恐ろしさを訴え、一刻も早く核兵器をなくそうと先頭に立つべき首相なのに。
いったい、その目はどこを向き、歴史から何を学んでいるのか
▼そのとき、爆風にさらされたオランダ坂を上りつめると、長崎海星高校があります。窓ガラスが吹っ飛んだ校舎はすでに
新しい。しかし校内には、いまだに防空壕の跡が残っています。1世紀以上の歴史をもつ同校にも、消すことのできない
原爆の悲しみが刻まれているのです。
▼その野球部は9年ぶりに甲子園大会に出場。11日に登場予定です。先に一回戦を突破した広島・如水館の主将は、
いま野球ができることへの感謝を示し、こう話しました。「原爆で被爆された人のことも忘れてはいけない、これからの
日本のことをしっかり考えていく必要があると思った」