プロ野球・広島カープ、核兵器廃絶と平和を願う「ピースナイター」10周年
球場が優しい空間に変わる一夜です。ジョン・レノンの「イマジン」の音色に包まれ、
スタンドが緑に染まる。原爆ドームと同じ25㍍の高さには「ピースライン」と呼ばれ
る赤い帯も浮かび上がります。
▼プロ野球・広島カープは、核兵器廃絶と平和を願う「ピースナイター」を8月に
企画してきました。10周年の今年は2日、みんなの平和の思いで夜空を照らします
▼戦後70年の一昨年、広島の全選手が胸に「PEACE」(平和)、背番号86の
ユニホームでたたかいました。当時、エースだった前田健太投手(ドジャース)は、
「小さな『幸』の積み重ねが平和への道」とつづっていました。戦後の焼け野が原から
ともに歩んできたカープ。野球、スポーツを愛する人々が一つの願いでつながる日でも
あります
▼7月下旬、サッカー日本代表本田圭佑選手が、メキシコの入団会見で、みずからの
選んだ背番号2の理由を説きました。「世界平和への憧れをずっと抱いています。
2はそのままピース(サイン)。意味をつなげました」その真っすぐな意志が伝わって
きます▼
スポーツは「平和でよりよい世界をつくる」(オリンピック憲章)力があります。
それは自覚的な選手たちの言葉、たたかう相手と結ぶ絆の中にも見ることができます。
▼戦争の惨禍と平和への思いを刻む72回目の8月が巡ってきました。スポーツから
発せられるメッセージを深く心に焼き付けながら、その誓いを新たにしたい。
(2017年8月1日「しんぶん赤旗」の「潮流」から)――さすが、党綱領に国民の
スポーツ権をうたっている日本共産党だからこその文書。カープは勝ってよろこび
、負けてくやしがる核兵器廃絶を願う市民とともに。