沖縄・翁長知事の公有水面埋め立て承認取り消しを支持

沖縄・翁長知事の公有水面埋め立て承認取り消しを支持し、

辺野古新基地阻止の運動を全国に広げよう

2015年10月13日 日本平和委員会

 10月13日、沖縄の翁長知事は、安倍政権が進めようとしている名護市辺野古への

新米軍基地(普天間基地代替施設)建設のための海の埋め立て承認を取り消しました。

基地建設作業の法的根拠はなくなりました。安倍政権はただちに工事を中止すべきです。

 そもそもこの埋め立て承認は、前仲井真知事が「普天間基地は県外に」の公約を投げ捨て、

安倍政権と密室で取引して行ったものです。県民は昨年11月の知事選挙でこの裏切りに

厳しい審判を下し、新基地建設反対、普天間基地閉鎖・撤去を掲げる翁長知事を誕生さ

せました。その意思を代表した当然の決定です。

 県知事の取り消し処分の理由は、その埋め立て承認の経過を詳細に検証したうえで、

「埋め立ての必要性」が明確でなく、自然環境の回復が不可能であり、住民生活と健康に

大きな被害を与える可能性を有し、沖縄県民に基地負担を固定化するものであり、公有

水面埋立法に基づく「国土利用上適正かつ合理的なること」の要件を満たしていないとし

ています。

この決定を政府は重く受け止め従うべきです。

ところが、菅官房長官は「埋め立てを進めるのは当然」としています。

国民の圧倒的反対の声を無視して、戦争法を強行したのと同じ強権的姿勢そのものです。

断じて許すことはできません。いま、日本の民主主義が問われています。翁長知事は

沖縄の人権や自由、平等、地方自治、民主主義が踏みにじられるこの状況を、日本国民

全体が考え、議論し、声をあげてほしいと繰り返し訴えています。この訴えにこたえ、

民主主義を蹂躙する安倍政権の暴挙を断じて許さない圧倒的な世論を、全国民的に巻き

起こしていくことを呼びかけるものです。

 この新基地は、「殴り込み部隊」海兵隊の世界への出撃拠点であるとともに、

米軍・自衛隊共同の出撃拠点とされることがねらわれている基地です。まさに戦争法に

もとづく「海外で戦争する国づくり」の動きの一環です。このような基地のために、

民主主義を破壊し、環境を破壊し、沖縄県民の人権を蹂躙することは断じて許せません。

 私たちは、翁長知事と沖縄県民の闘いに固く連帯し、新基地建設阻止、普天間基地閉鎖・

撤去、オスプレイ撤去求める県民のたたかいが勝利するよう、全国で全力で奮闘する決意を

ここに表明するものです。