柔道事故撲滅へ「画期的な一歩」

全日本柔道連盟全柔連)は30日、都内で「全国柔道事故被害者の会」と

初の協議会を開き、柔道事故をなくすために協力し合うことで一致しました。

 被害者の会の求めに応じて開かれた協議会には、全柔連から宗岡正二会長、

山下泰裕副会長ら三役を含む7人が出席。被害者の会は、村川義弘会長のほか、

柔道事故に遭った子を持つ母親らが事故の実態を訴えました。安全指導の徹底や

暴力根絶などを求める要望書も提出しました。

 宗岡会長は冒頭、「6月に全柔連評議員会で重大事故ゼロ実現のために取り

組むことを決めた。事故の事実を調べたが、声を失う内容だった。みなさんと力を

合わせていきたい」と話しました。

 協議会後、会見した山下副会長は、「事故がしごきに近い指導の中で起きている。

現場の指導者の意識改革に早急に力を尽くしたい」と語りました。

 被害者の会の村川会長は、「画期的な一歩となったと思う。柔道界から事故を

なくすことは、お互いの目的でもあるということで一致できた。今後、事故がなく

なる日までともに力を尽くしたい」。

 全柔連は、重大事故総合対策委員会(仮称)の設置を決めたことも明らかにし

ました。協議会は今後も随時、開かれます。

(「しんぶん赤旗」7月31日 記事)